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【七十二候】東山にたなびく春霞



令和3年2月23日、本日は天皇陛下のお誕生日です。

終戦までは天長節(てんちょうせつ)といわれ、

全国の神社においても天長祭という天皇陛下の御代が益々栄えますようお祈りをする祭典をおこなっています。



と同時に、七十二候においては「霞始靆(かすみはじめてたなびく)」という季節に入りました。



霞とは霧や靄(もや)などで遠くの風景がぼやけている様子のこと。

とくに暖かくなりだしたこの時期の霞のことは「春霞」といって、古くから愛でられてきました。



奈良の都の東、佐保山という山にたなびく霞は、

この山におられる佐保姫という女神の薄衣といわれ、和歌にもおおく詠まれています。



佐保山にたなびく霞見るごとに 妹を思ひ出で泣かぬ日は無し


ー『万葉集』 大伴家持



昔から春という季節には、色は青・方角は東が良いとされており(青春ということばもここからきています)、

東の山には春の神さまがおられるといわれてきました。


当社も山口の東を守るお宮として、東山に創建されました。

東山にたなびく春霞は、山口に春のおとずれを告げています。

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